【いきなり応用情報】基本情報を飛ばして応用情報技術者(AP)を受験するのはあり?

AP 解説

「基本情報は取らないといけないの?」
「応用情報からの受験ってあり?」
「いきなり応用情報は難しい?」

このような疑問を持っている方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、基本情報を飛ばして応用情報を取得するメリット・デメリットについて解説していきます。

この記事を読むことで、基本情報と応用情報のどちらから勉強すべきかという疑問を解決できます
ぜひ最後までご覧ください。

基本情報と応用情報の違い

はじめに、基本情報と応用情報の違いについてお話ししていきます。

午前問題は応用情報の方が難易度が高い

基本情報と応用情報はどちらも午前試験(科目A)、午後試験(科目B)で試験が分かれています。
そのうち、午前試験については出題範囲が全く同じです。

ただし、応用情報は基本情報よりも深堀された問題が出題されます。
そのため、難易度は応用情報の方が高くなっています。

とはいえ、午前の合格率で見ると応用情報が5割程度であるのに対し、基本情報が6割程度ほとんど差がないことがわかります。
あまり身構えずにじっくり基礎を固めていけば、決して難しい試験ではありません。

基本情報はアルゴリズム・プログラミングが必須

基本情報と応用情報で大きく異なるのは午後試験の形式です。
基本情報の午後試験ではアルゴリズム・プログラミングに関する問題が8割セキュリティの問題が2割出題されます。

アルゴリズム・プログラミングの問題は他の分野に比べて単なる暗記での対策が難しいという特徴があります。
そのため、実際にプログラムの読み書きをして地道にスキルを磨いていかなければなりません。

そういった特徴を持つ分野の解答が必須であり、なおかつ配点の8割を占めているというのが基本情報の難しい点の1つです。

応用情報は記述式の問題がある

応用情報の午後試験では基本情報とは打って変わって、記述式の問題が出題されます。
基本的には問題文の長文を読み、午前の知識を活用したり、語句の抜き出しをしたりしながら解答していきます。

記述式ということもあり、午前よりもさらに深い理解度が必要です。

また、午後試験は全11問の分野から5問選択して解答する形式です。
そのため、苦手な分野を回避することができます
なお、セキュリティだけは解答が必須です。

選択する問題次第ではあまり対策をしなくても、当日の問題読解だけで解答できます。
自身の得意不得意なども考慮しながら、事前にどのような問題が出題されるのか確認しておきましょう。

応用情報から勉強するメリット

ここからは、基本情報ではなく応用情報から勉強し始めるメリットについてお話ししていきます。

アルゴリズム・プログラミングを勉強しなくてもいい

1つ目のメリットはアルゴリズム・プログラミングを勉強しなくてもいいという点です。

先ほどお話ししたとおり、基本情報の午後試験ではアルゴリズム・プログラミングの配点が8割を占めています。
この分野は暗記では対応しづらく、徐々に慣れていくしかないため、対策に時間がかかります
そういった時間を削減できるというのが、応用情報から勉強し始める最も大きなメリットと言えるでしょう。

ただ、プログラマとして仕事をしたい、SEだけど初めの仕事はプログラマといった方にとってはアルゴリズム・プログラミングは必須級のスキルです。
自身のスキルアップのためにも、プログラミングの学習を積極的に検討しましょう。

勉強時間を短くできる

2つ目のメリットは勉強時間を短くできるという点です。

午前対策については、基本情報の延長として対策できるためほとんど無駄はありません。
ですが、午後対策では基本情報の科目B単体でかなりの時間が必要になります。

その原因が先ほどもお話ししたアルゴリズム・プログラミングです。
応用情報だけを受験する場合、この分野の対策を全くしなくても合格が可能なため、大幅な時間短縮が可能です。

受験料や勉強にかかる費用を浮かせることができる

3つ目のメリットは受験料や勉強にかかる費用を浮かせることができるという点です。

受験料については1回の受験で7,500円かかります。
1度で合格できれば大した額にはなりませんが、何度か再受験してしまうと決して小さくはない負担です。

勉強にかかる費用については、勉強方法によって大きく異なります。
参考書を買うだけであれば数千円で済みますが、通信講座を使用する場合には一般的に3万円程度かかります。

筆者が使用してたUdemyの講座は午前版、午後版がそれぞれ4千円程度で購入できます。
気になる方はこちらからどうぞ。(2024/4 現在の最新版)

応用情報から勉強するデメリット

ここからは、応用情報から勉強し始める際のデメリットについてお話ししていきます。

いきなりの受験は難易度が高い

1つ目のデメリットは応用情報からの受験は難易度が高いという点です。

応用情報の合格率は2割前後とかなり難易度が高い資格です。
また、学習する範囲が非常に広く、ゼロから学習する場合は500時間の勉強時間が必要と言われています。

勉強にかかる時間が長いとゴールまでの道のりが遠くなりすぎてしまい、モチベーションの維持が課題になります。
特に普段あまり学習する習慣がない方や、ITに関する勉強をほとんどしてこなかった方には大きな壁になるでしょう。

少し遠回りですが、目標とする通過点として受験するのが筆者のおすすめです。

基本情報の取得が必須で2度手間になる場合がある

2つ目のデメリットは基本情報の取得が必須になり、2度手間になってしまうというパターンです。

会社によっては基本情報の取得が昇格・昇給の条件になっている場合があります。
レアケースではありますが、応用情報を持っていても「基本情報を取ってください!」と会社から言われてしまうケースもあるそうです。

その場合は午前の範囲を復習して、午後対策にアルゴリズム・プログラミングを勉強して…
といったように後から手間がかかってしまいます。
全くあり得ない話ではないので、あらかじめご自身の会社や就職しようとしている会社の制度について調べておきましょう。

応用情報から勉強すべき人

最後に、これまでの内容を踏まえて筆者が応用情報から勉強すべきと考える人についてお話ししていきます。
あくまで個人の感想ですので、参考程度にご覧ください。

応用情報から勉強すべき人は以下のような方々です。

  • プログラミングのスキルが必要ない
  • 少しでも効率的に勉強したい
  • 難易度の高い資格でもチャレンジする気力がある

基本情報と応用情報の最も大きな違いはアルゴリズム・プログラミングの重要性です。
そのアルゴリズム・プログラミングのスキルが必要ないのであれば、基本情報を受験する必要性は少なくなります。

また、いきなり受験するには少し難易度が高い資格なので、下位資格からステップアップしていく方がモチベーションの維持が容易です。
ですが、少しでも対策の時間を短縮したい、難しい資格でも全く問題ないという方であれば、応用情報からの受験でも問題ないでしょう。

そういった点を考慮して、ご自身に合った方から勉強していきましょう。

まとめ

応用情報から勉強を始めるメリット・デメリットについて理解できたでしょうか?

筆者としてはアルゴリズム・プログラミングのスキルはほとんどの社会人が持つべきだと感じているので、基本情報からの取得がおすすめです。
今回の記事を参考にしつつ、ご自身に合った選択を考えていきましょう!

以下、今回のまとめです。

アルゴリズム・プログラミングが必要なら基本情報からの受験がおすすめ!

応用情報からの受験がおすすめなのは、以下のような方々
プログラミングのスキルが必要ない
少しでも効率的に勉強したい
難易度の高い資格でもチャレンジする気力がある

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