「IT業界で働いているけど、情報処理試験についてよく知らない」
「基本情報は取ったけど、応用情報はどんな違いがあるんだろう?」
このように考えている方はいらっしゃらないでしょうか。
今回は情報処理試験のひとつである応用情報技術者試験について解説していきます。
試験概要や難易度についてご説明していきますので、受験予定の方や試験の概要を知っておきたい方は参考にしてみてください。
応用情報技術者試験とは
はじめに、試験概要について解説します。
その前に基本情報技術者について知っておきたいという方は、
下記の記事をご参照ください。
応用情報技術者試験は情報処理推進機構が主催する国家資格
応用情報技術者試験(AP)は情報処理推進機構(IPA)が主催している国家資格試験です。
合格することでITを活用したサービスや製品、システム、ソフトウェアについての応用的な知識・技能を持っていることを証明できます。
同じ情報処理資格としては基本情報技術者試験(FE)があり、こちらの上位資格です。
基本情報技術者試験は上位者の指導の下で業務を遂行できるレベルを求めていますが、応用情報技術者試験では自ら主体的に業務を遂行できるレベルが求められます。
開催時期
応用情報技術者試験は4月(春季試験)と10月(秋季試験)の年2回開催されています。
年間のスケジュールは下記のとおりです。
春季試験:申し込み⇒1,2月 試験⇒4月 合格発表⇒6月
秋季試験:申し込み⇒7,8月 試験⇒10月 合格発表⇒12月
試験の3か月ほど前に受験申込が開始され、2か月前には締め切られます。
詳しいスケジュールはこちらから確認できます。
出題方式
応用情報技術者試験は午前と午後に分かれており、それぞれの試験時間は150分ずつの合計300分です。
- 合格には午前試験と午後試験でそれぞれ6割以上正答する必要があります。
- 片方でも落ちてしまうと、どちらも再受験となります。
午前試験は基本情報技術者試験の科目Aと同じような選択式であり、さらに踏み込んだ問題が出題されます。
全80問ですが、過去問がそのまま出題されていたり、少し変更されてるような問題が6割程度は出題されるため、過去問での対策が非常に有効です。
午後試験は基本情報とは打って変わって記述式の問題です。
午前試験よりもより実践的な知識や読解力、思考力が求められます。
こちらも対策としては、ひたすら過去問を解いておくことが有効です。
難易度はどのくらい?
次に応用情報技術者試験の難易度についてご説明していきます。
合格率は約20%
応用情報技術者試験の合格率は例年20%程度となっています。具体的には、令和5年春試験で27.2%でした。
こちらの合格率は合格者数を受験者数で割った割合で出されています。
そのため、受験していない方も含めると実際にはさらに低い合格率となっています。
数字としてみてみると、かなり難易度が高い資格であることがわかります。
ほかの情報処理資格との比較
同じIPAが主催している情報処理資格として、基本情報技術者試験や高度情報処理技術者試験があります。
まず、基本情報技術者の合格率は約50%です。
高度情報処理技術者は8つの試験区分に分かれており、合格率にも違いがあります。
こちらの合格率は概ね10%台半ばとなっています。
下位資格の基本情報技術者と比較すると合格率がかなり低く、難しい資格であることがわかるでしょう。
ただ、ネット上では「基本情報よりも応用情報の方が簡単だった!」という声も聞かれます。
そちらの話題については別の記事で紹介予定です。
勉強時間は500時間程度
応用情報技術者試験を受験する場合、勉強時間はおよそ500時間必要と言われています。
また、基本情報技術者試験を合格している方であれば、200時間程度が一般的です。
筆者の場合は基本情報の学習に300時間程度(Javaのオブジェクト指向やJDBC含む)、応用情報の対策が100時間程度かかっていました。
個人的な体感としては、IT未経験の方であれば500時間かかるというのは納得なのですが、業務でITに関わっている方はもっと少ない時間で合格できると思っています。
まとめ
今回は応用情報技術者試験の概要についてご説明してきました。
試験の概要について理解できましたか?
以下、今回のまとめです。
- 応用情報技術者試験はIPAが主催する国家資格
- 4月、10月の年2回実施されている
- 午前試験、午後試験に分かれており、どちらも正答率6割以上で合格
- 合格率は20%程度
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