応用情報技術者試験について情報収集している際、このようなネットの声を目にしました。
「応用情報のほうが基本情報より簡単」
「先に応用情報を受験したほうが良い」
「基本情報は取る意味がない」
そこで今回は、応用情報技術者試験が基本情報技術者試験よりも簡単といわれる原因についてご説明していきます。
この記事を読むことで応用情報と基本情報の違いについて理解できるようになるので、ぜひ最後までご覧ください。
午後試験の出題形式による違い
結論から言いますと、応用情報技術者が簡単といわれる理由は
「午後試験の出題方式の違い」にあります。
具体的には、下記の2点がポイントです。
- 応用情報は得意な分野を選択できる
- 基本情報はアルゴリズムが8割
こちらの2点について詳しくご説明していきます。
応用情報の午後試験は自分で問題を選択
応用情報技術者試験の午後試験は11の大問があり、その中から5つを選択して解答する方式です。
問題の分野は下記のとおりです。
問1.情報セキュリティ
問2.経営戦略
問3.プログラミング
問4.システムアーキテクチャ
問5.ネットワーク
問6.データベース
問7.組み込みシステム開発
問8.情報システム開発
問9.プロジェクトマネジメント
問10.サービスマネジメント
問11.システム監査
このうち問1の情報セキュリティは必須の問題であり、残りの10問から4問を選択して解答します。
そのため、応用情報の午後試験では苦手な分野の対策が不要です。
この点が応用情報の方が簡単と言われる最も大きな理由です。
基本情報の科目B はアルゴリズムが8割
応用情報では苦手な分野を避けることができましたが、基本情報ではアルゴリズム・プログラミングが配点の8割を占めています。
![プログラミング](https://takosan-blog.com/wp-content/uploads/2024/03/code-1076536_640.jpg)
アルゴリズムは覚えるというよりも慣れる必要がある分野ですので、未経験の方が学習する際は習得にかなりの時間を要します。
この点が「基本情報は難しい」と言われる要因になっているようです。
また、応用情報は経営者やリーダー層として必要な知識を求めているのに対し、基本情報は技術者として必要な知識を求めています。
はじめから管理職などを目指している方にとって、基本情報の内容は小難しいうえ、学習するモチベーションも上がりづらい分野になっています。
![たこさん](https://takosan-blog.com/wp-content/uploads/2024/02/cropped-顔-150x150.png)
経営者としての知識って難しそう…と思うかもしれませんが、内容自体は難しくありません。
午前試験を合格できるだけの知識があり、午後試験の過去問を何度か解いていれば問題なく合格できる難易度なのでじっくり対策しましょう。
その他の要因
ここまでは応用情報技術者試験が簡単と言われている主な要因についてご説明してきましたが、ここからは実際に筆者が受験した際に感じた簡単と思われる要因についてお話ししていきます。
こちらは当てはまらない方もいらっしゃるため、参考程度にご覧ください。
①知識がなくても解ける問題がある
応用情報技術者試験の午後試験では知識だけでなく読解力や思考力を試す問題が出題されます。
午後試験問題の多くは長文を読み解いて語句を抜き出す問題です。
そのため、読解力が高い方であれば知識がほとんどなくても解ける問題があります。
選択する分野によっては知識や経験がないと解きづらい問題もありますが、全ての問題がそうではありません。
実際に、筆者は事前対策などをほとんどしていなかった「組み込みシステム開発」を選択して合格できています。
対策にあまり時間をかけたくない方は知識がなくても解きやすい問題を事前に確認しておくのがおすすめです。
午後試験でおすすめの分野については後日ご紹介する予定です。
②業務での経験をそのまま活かすことができる
こちらはすでにエンジニアとして仕事をしている方にのみ当てはまる要因です。
データベースやプロジェクトマネジメントの分野について特に多いのですが、業務で実際に触れている知識がそのまま活かせる問題が出題されます。
半年しか業務を行っていないタイミングで受験した筆者でも実体験したことが出題されている問題もあったので、数年の業務経験がある方であればより解きやすい問題が多くなるでしょう。
それに対し、基本情報のアルゴリズムは業務でシステムの実装を行っている方でも触れることがないのが大半です。
プログラミングに触れていれば問題を読み解きやすくはなりますが、アルゴリズム自体の学習をしていないと問題を解くのは難しため、学習時間をそれなりに確保する必要があります。
基本的に応用情報技術者試験の方が難しい
ここまでは応用情報技術者試験の方が簡単と言っている人の根拠についてお話ししてきました。
ただ、ほとんどの方にとっては応用情報技術者試験の方が難易度が高いと感じるでしょう。
実際に合格率で比較すると、基本情報が50%程度、応用情報が20%程度であり、応用情報の合格率がずっと低い結果になっています。
また、合格者の平均年齢は基本情報が25歳程度、応用情報が29歳程度であることから、応用情報は業務経験をある程度積んでから受験・合格する方が多いことがわかります。
まとめ
今回は応用情報技術者試験が簡単と言われる理由についてお話ししてきました。
基本情報との方式の違いなど、ご理解いただけましたか?
以下、今回のまとめです。
- 応用情報の午後試験は得意な分野を選択できる
- 読解力があれば、知識がなくても問題を解ける
- 業務で得た知識をそのまま活用できる
- 基本情報ではアルゴリズム・プログラミングが必須
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